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忍びの里に潜むアンドレの巣窟です
Posted by - 2026.04.10,Fri
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Posted by Andy the Soarer - 2009.06.22,Mon
2003年秋、父の大腸癌が判明した。
その前の冬から自覚症状はあったのだが、医者にかかるのをためらううちに、
症状は悪化し、夏を越えてからは便秘と下痢の繰り返しとなり、
ついに、居ても立ってもいられない程の腹痛に見舞われてから
ようやく観念して近くの胃腸科を受診したのである。

症状を聞いて、ただちに内視鏡検査が行われ、
たちまち大腸を一周して腸閉塞を起こしかけている進行癌が発見されることとなった。

幸いにして、愛知県がんセンター病院において、
細心の配慮が行き届いた、当時のおそらく最高水準の手術を受ける幸運に恵まれた。

普通の癌であれば、自覚症状が出てから半年も放置し、
苦痛に耐えられなくなってから受診するようなことでは、まず助からない。
しかもリンパ節転移を伴っているようだとほとんど助からない。

果たして父の癌も手術の結果、リンパ節転移が発見された。
しかし、父が罹った癌の種類が「大腸癌」であったことは、まさに不幸中の幸いであった。
大腸癌の場合は、そんなに進行した段階でも助かる可能性が十分にあり、
大腸癌は、癌の中ではむしろ例外的な癌であると言えるのだ。

そうはいっても、父の場合、その手術が終わった時点で再発の確率は、ほぼ5分と5分。
5年後に生きている確率は、希望的に見積もって6割程度という状況にあった。

少しでも生存確率を上げるために、補助化学療法、いわゆる抗癌剤を使うこととなった。
手術と術後のケアという点では、感動的なまでに完璧な治療を受けることができた癌センター
ではあったのだが、化学療法の点に関して言えばやや不満が残ることとなった。

がんセンターというところは、「標準的な治療」を使命とする性質があるようで、
一般的には、化学療法の選択について保守的になるもののようである。

いずれにせよ、当初のプログラム通り、術後半年で化学療法は終了となり、
以降はCT検査や血液検査検査などによる経過観察のみとなった。

実に幸運なことに、その後も父の体から再発病巣が発見されることは無かった。
2009年初春、ついに主治医から「完治」の宣言が発せられた。
無責任に進行させてしまった癌を、誠実に治療してくださった医師の皆様を始め、
丁寧な見舞いを頂戴した方々、ご心配をおかけした方々、祈っていただいた方々に、
いくら感謝をしてもしたりない気持ちで一杯である。


父が癌になってみるまで、私は癌のことはよく知らなかった。
癌という病気はとてつもなく恐ろしくて、「まるで死そのもの」であり、
怖くて、考えたくもない話題であったし、
そうなってみるまで関心を持つ気にもならなかった。

いざ家族の身に降りかかってはじめて、
一生懸命になって情報を集め、勉強をし、考えた。

私の触れた情報の多くは、2003〜2004年時点でのものが中心ではあるが、
現時点でもなお世間一般の共通認識とはなっていない
「癌の常識」のようなものも沢山ある。
私が学んだことを少しでも社会に還元するため、
このブログでもとりあげていきたいと思う。


ヒトは、与えられた命が、有限であることを知っている。
130年生きるヒトは存在せず、生き延びてせいぜい110年程度。
普通は90年生きれば十分に長生きと言われる。
生まれた子供の200人に1人は寿命を迎える前に交通事故で命を落とす。
そのようなことを知った上で、ヒトは日々をおおむね平静に生きている。

ところが、
「あなたのガンは治りません。平均余命2年です。5年生存確率は10%未満です」
と言われると、とたんにヒトは動転する。誰しもが動転する。
それどころか、治る見込みが十分にあっても、
「あなたは進行ガンです」といわれると、動揺する。とても動揺する。
父が告知されたとき、私も非常に動揺した。

しかし、その後勉強し、また父の闘病を側で見て、
認識が変わったのは事実だ。

ヒトは、「死を内包する生」を生きている。
ガンになったからと言って、何かが絶対的に変わるわけではない。
ただ、相対的に生の期間が短くなる確率が上がったに過ぎない。
悠久の宇宙の歴史から見れば、その違いは誤差の範囲に過ぎないレベルである。

また、癌細胞とは、
自分の外部から来たからウィルスや細菌のような侵入者ではなく、
自分自身の細胞が分裂していった成れの果てである。


これらのことを考え合わせると、
「癌とは生きることそのものである。」と言えるのではなかろうか。
と思っている。


もっとも、仮に私自身や、
私の身内が致命的な癌に罹ったときにも、同じ様に考えられるのか。
実は全然その自信がないことも、最初に正直に告白しておこう。
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プロフィール
HN: Andy the Soarer
都落ちし、忍びの里に蟄居して以来十余年。運命に導かれるようにして私に学びたいという生徒が次第に集まり、英語や数学等を懸命に教える日々をすごしている。最近、知る喜びを与え、学びたい気持ちを励まし、学びたいことを学ばせ、教えたいことを教えることが、実はこの国では「禁じられた遊び」にあたるのではないかと苦悩することがある。
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